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やっと春 もう春 すでに春 とっくに春



4月になったばかりだが、すでにもう桜は満開。

老いた母を外に連れ出せるこの季節をずっと待っていた。が、母はまだ外に出たがらない。
もう少し、太陽や風や光の様子を見ていよう。早く母がその気になってくれるといいのだが。


実はここ何年も、私は桜は生けてはいない。
先月アップした桜の花あそびは、教室を主宰していた時の随分前のものだ。
今月も先月同様古い作品だが、あれこれ集めてみよう。



いとも春。晴れやかに、麗らかに、姦しく。

チューリップやバラなど春の花と狂おしいまでに咲き誇る桜。

あ、真ん中はまだ桜は蕾が多いが、足元のチューリップが濃厚な赤にして重量感のある八重咲きで、
ピンクの濃淡のペーパーも暑苦しい(笑)。

右の桜に取り合わせているバラは、花形が優雅で、花びらも茎も葉も柔らかくたおやかなオールド系が2種。
そして、ホワイトのストックと、ピンクのスイートピーも使用。まさに乱舞(笑)。

     



桜木、一本ありて。

私好みのシンプルビューティ。

左の桜木は、生徒さんが捨てたものを使ったのかもしれない(笑)。

右の桜木の足元は、八つ手の葉にくるんだ葉牡丹。
葉牡丹と言っても、これは、そんじょそこらの葉牡丹とはちょっと違う。
なんと、前年暮れに正月花用に生けたもので、この花あそびをした翌年4月まで元気だったもの(笑)。
だから、下の青紫の部分は正月を引きづってる色だが、てっぺんの若緑が春を主張している。

  



散りゆく前に。枯れ果てる前に。

左は、苔と集めた爛熟桜(な〜んて、無粋な言い方だね、ゴメン)。

右は、いろんな葉っぱと、爛熟桜を一つまみ、二つまみ。
葉っぱは、ぐるぐる巻きにした幅広・長尺のタニワタリ、まさに針金のごときスチールグラス、
それと、白い縁取りの葉っぱが爽やかなアイビー。

  



そして、花は散った。

大好きな、大好きな葉桜になった。



3年前にもアップしたが、葉桜などこの手の葉っぱ作品はわんさかある。

足元の葉っぱは、ティゴンファンとメモっていたが、今、検索サイトで調べるとヒットしない(笑)。
ほんとは何て名前なの? 柔らかくてフサフサの、海藻のような、箒の先のような、あなたは。


ああ、花もいいけど、葉っぱや幹や枝も茎も、ほんとにいいものだ。


<2014年4月>