チューリップ

チューリップが咲いた。咲いた。並んだ。並んだ。

あの被災地で、亡くなった多くの人とともに、
今年の開花を迎えることができなかったチューリップもあるだろう。
新しい春の始まりを準備していた人が、命が消えた。

今、世界のいろんなところで、歓喜の春を迎えた人もあれば、
困難な春を迎えた人もいる。
困難な春の人は、前に進めずもがいてばかりするかもしれない。
変わってしまった日常で、
戸惑い、焦り、悲しみ、苛立ち、絶望しか見えないような気がする時があるかも知れない。
でも、諦めることなく、少しでも晴々と生きていきたい。
命があるからには、そういう生き方をしたい。

ドウダンツツジとラナンキュラス

日本に自生するドウダンツツジと外来種のラナンキュラス。
和の簡素と洋の華やぎの調和。

日本の大震災に対し、世界が祈り、支援を惜しまず、世界は一つになったという。
しかし、その間にも、リビアは紛争拡大に向かうなど、世界の争いと混乱は絶えない。

交流もできる。調和もできる。一つにもなれる。
一方で、認め合うことなく、混じり合うことなく、反発する。

そんな矛盾を、世界は抱え、人々は生きている。

＜2011年4月＞