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水と緑の惑星

緑を育て　生命（いのち）を宿らす　恵みの大地よ
はるかな太古から　地球の記憶を刻み続ける　大いなる大地よ
たくさんの緑を蓄え、生命（いのち）を輝かせてください
記憶の層を重ねながら　私たちの大地よ

長い時をかけ　生命（いのち）を生んだ　母なる海よ
汚（けが）れを受入れ　清めるために波打つ豊かさ　大いなる海よ
雨を集め川を導き　広く深く広がってください
神秘の碧（あお）をたたえながら　私たちの海よ

大地をおおい　生命（いのち）をなぐさめる　やすらぎの森よ
季節を知らせる　黄緑　青緑　深緑　大いなる森よ
光を浴びて風に揺れ　温もりをためてください
緑をあふれさせながら　私たちの森よ

はてなく広がり　生命（いのち）をみまもる　おおらかな空よ
無数の雲たちの　絶えることなき躍動の舞台　大いなる空よ
高くやさしく美しく　青いベールを広げてください
虹と星を遊ばせながら　私たちの空よ



きょうは　おでかけ

ママに抱かれて　きょうはお出かけ　うれしいね
世界は君の知らないことばかり　不思議の広がり
動くもの　騒ぐもの　すべてを感じてごらん
全身を目にして　耳にして　触角にして

はしゃぎまわる元気な笑顔　小学生のおにいさん
長い髪と赤い唇　きれいなおねえさん
空気を揺らす大きな声　髭ズラのおじさん
顔いっぱい　大波小波　白髪のおばあさん

　　　君と同じじゃないけど　君と同じ人間
　　　いろんな人がいるよ　いっぱいるよ

パパに抱かれて　きょうはおでかけ　すてきだね
世界は君の知らないことばかり　不思議の広がり
動くもの　騒ぐもの　すべてを感じてごらん
全身を目にして　耳にして　触角にして

あっちで吠えてる毛むくじゃら　大きな犬ワンワン
きれいな花園　黄色いたんぽぽ　赤いバラ
ひらひらふわふわ飛んでる　花好きのモンシロチョウ
小川をご覧よ　目を凝らし　すいすい　メダカたち

　　　人と同じじゃないけど　人と同じ生命（いのち）
　　　いろんな生命がいるよ　いっぱいるよ

ママとパパと　きょうはお出かけ　うれしいね
世界は君の知らないことばかり　不思議の広がり
動くもの　騒ぐもの　すべてを感じてごらん
全身を目にして　耳にして　触角にして

空から降るまばゆい光　太陽の輝き
木が根を張るのは　コンクリートじゃなくて土だから
頬が気持よく感じるのは　そよ風のおかげ
銀色に揺れる川　君もなつかしい　水のゆらぎ

　　　美しいね　豊かだね　ありのまんまの自然
　　　やさしいね　あったかいね　恵みの自然



編みましょ　タペストリー

このままずっと　人を愛する気持ち胸いっぱいに
生きていけたらいいのに
穏やかな昼下がり　そよ風が気持ちいい　木陰の下で
レースのタペストリーを編んでいくように
ちっちゃな自分が　ちっちゃな人生を編んでいく

　　　どこにでもあるような　平凡なタペストリー
　　　自分の部屋に合わせて　自分でつくるタペストリー

このままずっと　生きていく意味など欲しがらずに
生きていけたらいいのに
無心に針を進める　そのことだけで時間が満ちるよな
レースのタペストリーを編んでいくように
一針一針　人生の模様を編んでいく

　　　どこにでもあるような　ささやかなタペストリー
　　　編むことだけで楽しい　自分生かしのタペストリー

このままずっと　人を愛する気持ち胸いっぱいに
生きていけたらいいのに
大切な人のために　心がうるおう日々のために
レースのタペストリーを編んでいくように
優しくひそやかに　人生のやすらぎを編んでいく

　　　どこにでもあるような　なつかしいタペストリー
　　　これまでもこれからも　人それぞれに編むタペストリー



季（とき）の歌


少しずつとけていく寒さ　やわらかい日射しのシャワー
誕生の季（とき）　春

生まれたばかりの雑草たちが　野山をにぎわし　生きる喜びを歌う
長く冷たい冬を耐え抜き　命をよみがえらせた勝利の歌を

照りつける灼熱の太陽　とめどない渇きのなかで
生い茂る季（とき）　夏

焼ける砂浜に夏草のびて　涼しげな顔で　生きる喜びを歌う
猛暑と枯渇にさらされても　たくましく乗り越える活力の歌を

澄みわたる空　冴えきる月　心地よい朝夕の風
成熟の季（とき）　秋

見る人もない路傍の草も　実りを迎えて　生きる喜びを歌う
季節に任せ色づき花咲き　小さな実を結んだ成就の歌を

枯野に木枯らし　こごえた空気　白い世界に包まれて
こもり眠る季（とき）　冬

営みきわめた雑草たちが　大地に潜んで　生きる喜びを歌う
永久（とわ）に巡る季（とき）に喜び　春の息吹を秘めた希望の歌を