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モナリザの翻弄

君の視線がほしい　言葉がほしい　すべてがほしい
誘っているのか　拒んでいるのか　
君のミステリアスな微笑みに　僕のこころはとらわれた

君の指に触れたい　髪に触れたい　すべてに触れたい
試しているのか　ためらっているのか
君のミステリアスな微笑みに　僕は自分を見失う

君の吐息を感じたい　匂いを感じたい　すべてを感じたい
じらしているのか　挑んでいるのか
君のミステリアスな微笑みに　僕は愛欲に溺れる

君の心に居たい　明日に居たい　すべてに居たい
憐れんでいるのか　悲しんでいるのか
君のミステリアスな微笑みに　僕は君を失った

　　　僕のモナリザ　僕のモナリザ
　　　ときめきと　輝きと　陶酔の　日々は終わった

　　　僕のモナリザ　僕のモナリザ
　　　ためらいと　疑いと　焦燥の　日々は終わった



Leave me alone

広いうつろな屋敷はいらない
あなたと一緒に暮らせるだけでいい
着飾る日など　そんなにいらない
あなたと普通に出かけるだけでいい

極彩色の鳥よりも
一羽の青い鳥が欲しかった私
私の育った家になかった　一羽の青い鳥

幼すぎて　もろすぎて
愛に飢えて　愛に傷つき
すべてが終わった　Leave me alone

他人（ひと）の飾った賛辞はいらない
あなたの平凡な言葉だけでいい
生きてく夢は　いくつもいらない
あなたと一緒に見る夢だけでいい

何万本のバラよりも
一本の赤いバラが欲しかった私
私の育った家になかった　一本の赤いバラ

静かな愛　知らぬまま
静かな明日　待ちわびて
すべてが終わった　Leave me alone



愛の一刻（いっこく）

夜空を焦がす花火のように
つかの間のきらめきの中に身を滅ぼそう
君をいだきながら

滅んだ身から　嘆きの垢が取れていく
この世は　辛さと諦めのふきだまりだと
下を向いて歩いた日々の

　　　そして　僕は愛を信じる魂だけになる

夜空を焦がす花火のように
つかの間のきらめきの中に身を滅ぼそう
君をいだきながら

滅んだ身から　悲しみの染みが痕（あと）を消す
人間なんて　しょせん宇宙の孤児（みなしご）だと
虚しさに溺れた日々の

　　　そして　僕は愛を信じる魂だけになる

夜空を焦がす花火のように
つかの間のきらめきの中に身を滅ぼそう
君をいだきながら

滅んだ身から　憂いの痣（あざ）が抜け落ちる
愛が深けりゃ　失う不安に苦しむと
怯えて立ち止まった日々の

　　　そして　僕は愛を信じる魂だけになる



LOVE　COOKING

（セリフ）A boy meets a girl.

　　　出会いのお鍋に　興味を入れて
　　　少し弱火で煮込みましょう
　　　彼の持ち味　香ばしくなったら
　　　彼女の思いやり　忘れずに注ぎます
　　　ことことぐつぐつ　しっかり煮込んで
　　　おいしい恋をつくりましょう

（セリフ）A girl meets a boy.

　　　出会いのボールに　“らしさ”を入れて
　　　そのまま混ぜておきましょう
　　　時間をかければ　二人の風味が
　　　しっくりミックス　自然なうま味が出ます
　　　飾らず無理せず　素材を生かした
　　　おいしい恋をつくりましょう

（セリフ）A boy meets a girl.

　　　出会いのお鍋に　情熱を入れて
　　　一気に強火で煮込みましょう
　　　かけひき少々　ジェラシー少々
　　　涙も入れれば　洗練された美味へ
　　　弱火に切り替え　風味を逃さず
　　　おいしい恋をつくりましょう



贈り物

好みの違うシャツをもらい　どうすりゃいいのさ
軽いお礼と無邪気な微笑み返してみたが
袖を通した　姿を見たいなんて
お願いだから　言わないでくれよ
なんだか自分が自分じゃないみたい

古くなったズボンをもらい　どうすりゃいいのさ
軽いお礼と無邪気な微笑み返してみたが
いいものだから　君に合うからなんて
お願いだから　言わないでくれよ
よくてもやっぱり時代遅れだもん

サイズの合わない靴をもらい　どうすりゃいいのさ
軽いお礼と無邪気な微笑み返してみたが
大丈夫だよ　そのうち慣れるなんて
お願いだから　言わないでくれよ
痛くてすぐに歩けなくなるじゃない

　　　こんな　あんな　そんな　大人からの贈り物
　　　合わない　向かない　無理がある　大人からの贈り物
　　　捨てようかとも思ったけれど　せっかくの贈り物
　　　思い出のタンスにしまっておくよ
　　　時々　眺めてみるのもよさそうだもの
　　　なんで　あのとき　こんなものをくれたのだろうと
　　　いつまでも記憶の翼を広げてみるよ
　　　僕を確認するために　僕を生きるために