46億年前に誕生した地球に、
最初の生命が息吹を上げたのは38億年前。
そして、人類の先祖である霊長類が6500万年前に出現し、
600〜700万年前から、いわゆる私たち人類は累々と進化を遂げ、歴史を紡いでいる。
この世に生を受け、
500万年以上にわたる人類の歴史に登場した人は
およそ1060億人と推定されるとか。
初期の人類は、
荒々しい自然の中で常に生命の危険にさらされながら、
子孫を残すミッションに生きたのだろう。
文明を開いてからも、多くの人が飢えと貧困に苦しみ、
権力と支配に恐れおののき、つましく、おとなしく暮らした。
権力を恐れることなく、支配を拒み、反逆と抵抗に生きた人たちの
勇気はいかばかりか。苦しみはいかばかりか。
そして、現在。
人類はその知能をもって便利と快適を手にした。
多くが自由を手にしている。
しかし、自然の脅威は、変わらずいつともなく生命を襲う。
文明の成果の中には、快適便利の代償として新たに引き受けてしまった脅威もある。
複雑に発達した社会の仕組みの中で
権力と支配も複雑な関係性を帯びて今なお存在する。
人類の先はどうなるのか。
あなたの先だって、私の先だって、どうなるのかはわからない。
「死ぬために生まれて来たこの世だから」と、肝を据えるのもよし。
「生まれたから生きて死ぬだけなのだ」と、頬を緩めるのもよし。
ああ、生きようとする全ての人たちよ。
無心に咲き、無心に散る花が、その生を慰め、死を鎮めんことを。
